Cardo Systemsの歩み

2004年からライダーの相棒

Cardoの歩み

リーダーとして業界を牽引

運転中でもコミュニケーションが可能になる。ライダーやアウトドア愛好家など、冒険を求める方々が通話や音楽を楽しみ、互いにつながることができる。Cardo Systemsがお届けしているのは、このような製品です。  2003年の創業以来、私たちは常に最先端のイノベーションを世に送り出してきました。現在は100か国以上で事業を展開していますが、世界最先端の通信機器を生み出し続けている点は、当初から変わりません。 

伝説の始まり

2003年のCardoは、携帯電話向けのBluetoothヘッドセットを開発するテック企業のひとつにすぎませんでした。当時開発していたヘッドセットが、ハンズフリーで通話や音楽を楽しめる「Scala」です。Scalaの強みは、何よりもその風音抑制機能でした。自社開発の独自技術により、自分と相手のどちらの声も、風切り音が混じらないクリアな音声として届けることができたのです。  さて、ある日バイクに乗っていた創業者に突然、こんなひらめきが訪れました。「このScalaを防水にして、ヘルメットに取り付けてみたらどうだろうか?きっと、ライダーがバイクに乗ったまま音楽や通話を楽しめるようになるに違いない」というわけです。バイクに乗っているときでも、友人と交流できるようにしたい。私たちは、そんな長年の願いを叶えるべく、新製品の開発に乗り出しました。開発を任されたのは、社内で一番優秀な開発者です。なお、「一番優秀」というのは、大げさな言葉ではありません。その証拠に、この人物は20年以上経った今もなおCardoに在籍し、最年長従業員として製品開発に貢献しています。  そして1年後、ついに世界初のバイク用Bluetoothインカム「Scala Rider」が完成しました。名前にあまり変化がないのは、開発の方に時間と労力のすべてを費やしてしまったせいで、製品名を考えるのを忘れていたからかもしれません。とにかく、ツーリングのあり方を一変させる製品が、こうして誕生したのです。 

さらなる高みを目指して 

Scala Riderの発売後、私たちは携帯電話向けヘッドセット事業から撤退し、ライダー向け製品の開発に力を入れるようになりました。もっとも、画期的な新機能で世の中にイノベーションを起こすという目標は、当初から変わっていません。そして、20年経った今でも、業界全体を牽引するトップ企業となるべく、日々努力を続けています。  ライダー向け製品に力を入れるようになってからは、大きなブレイクスルーを引き起こしながら業界の最前線を走り続けています。世界初のバイク用Bluetoothインカムに続いて2007年に完成したのが、世界で初めてライダー同士の通信を可能にした「Scala Rider Q2」です。Q2は最大接続人数2名、最大通信距離700mと、確かに世の常識を変える画期的な製品でした。しかし、これで満足する私たちではありません。2009年に発売した「Scala Rider G4」は、まさに革命でした。Bluetoothの限界である最大通信距離1.6kmを達成したからです。しかし、私たちはその後さらに、世界初のDMC(ダイナミック・メッシュ・コミュニケーション)通信機器「Packtalk」を完成させました。2015年発売のこの製品もまた、Bluetoothの限界を超えたという点で、バイク用通信機器分野に革命を引き起こしたと言えるでしょう。なお、この時点で最大15人を簡単操作で接続できるまでに至っています。その後もイノベーションはとどまるところを知りません。2017年には音声操作のためのNatural Voice Operation機能、続く2018年にはJBLサウンドに対応した機種を発売。2021年には、ソフトウェアのOver-The-Airアップデートに対応した機種も登場し、アップデートのために機器をコンピューターにつなぐ手間を解消しました。  さて、ここまでのお話は、Cardoが長年にわたり実現してきたイノベーションのほんの一部にすぎません。全容の紹介は、以下をご覧ください。 

Cardoが達成してきたイノベーション

世界初のモーターサイクル用Bluetoothヘッドセット

2004年、Cardoが世界初のバイク用Bluetoothインカムを発売。この出来事は、業界にとって大きな節目となりました。

2004 About 世界初のモーターサイクル用Bluetoothヘッドセット

世界初のFMラジオ機能内蔵 

FMラジオ機能を搭載したScala Rider FMが発売。お気に入りのラジオ番組やニュースを聞きながらツーリングを楽しめるようになりました。また、業界で初めて音量の自動調整機能を導入したのもこの製品で、スピードを問わず最適な音質を実現していました。

2005 About 世界初のFMラジオ機能内蔵 

世界初のライダー間インカム

ライダー同士の長距離通信に初めて対応したのが、このQ2。接続可能人数は2名、最大通信距離は700mでした。

2007 About 世界初のライダー間インカム

世界初の長距離通信インカム

G4では、Bluetoothの限界とされる最大通信距離1.6kmを世界で初めて実現。さらに、インターネットを介したファームウェアアップグレードに初めて対応したのもこの製品です。

2009 About 世界初の長距離通信インカム

世界初の音楽共有機能

この年に発売されたG9xは、Bluetoothによる音楽共有に対応するなど、当時としては非常に多くの機能を搭載した製品でした。なお、CardoがBluetoothに限界を感じ、別の技術を模索し始めたのもこの時期です。 

2012 About 世界初の音楽共有機能

世界初のメッシュ通信対応インカム

世界初のメッシュ通信機器、Packtalkが発売開始。バイク用通信機器の分野に今なお続く革命を引き起こしました。DMC(ダイナミック・メッシュ・コミュニケーション)技術を採用した結果、Bluetoothの制約に縛られることがなくなり、最大15名を簡単操作で接続できるようになりました。

2015 About 世界初のメッシュ通信対応インカム

世界初のボイスコマンド機能

Packtalk Slimと、その姉妹品であるPacktalk Boldが発売され、音声操作機能が初めて導入されました。「Hey Siri」や「OK Google」のような音声操作が可能になり、道路やハンドルから目を離す必要がなくなったため、安全性が向上

2018 About 世界初のボイスコマンド機能

世界初のプレミアムサウンド搭載インカム

この時期、世界中のライダーから音質向上を求める声が上がったことを受けて、音響機器専門メーカーJBLとの共同開発が始まりました。その結果、Freecom 4+とPacktalkが、バイク用通信システムとしては世界で初めてJBLサウンドに対応。他に類のない音質を実現しました。

2019 About 世界初のプレミアムサウンド搭載インカム

世界初のアウトドア用メッシュ通信対応インカム

2020年になると、バイクに乗っているとき以外でも製品を使いたいというニーズに応える形で、アウトドア用通信機器Packtalk Skiが発売されます。Packtalk Skiは、この種の製品では初めてメッシュ通信に対応した独自性を打ち出していました。

2020 About 世界初のアウトドア用メッシュ通信対応インカム

世界初のOver-The-Airソフトウェアアップデート機能

ソフトウェアのアップデートのためにケーブルやWi-Fiドングルを用意しなければならないのは面倒で、信頼性にも欠けるということで、SpiritシリーズからはCardo Connectアプリを使ったOver-The-Airアップデート機能が導入されました。この機能は、以後のCardo製品すべてに採用されています。

2021 About 世界初のOver-The-Airソフトウェアアップデート機能

世界初のマグネット式マウント(Air Mount)

PACKTALKシリーズの第2世代モデル、PACKTALK EDGEが発売。本体の装着方式として新たにマグネット式の「Air Mount」を採用し、磁石の力でヘルメットに簡単かつ強力に取り付けられるようになりました。

2022 About 世界初のマグネット式マウント(Air Mount)

Cardo初のオフロードビークル向け通信インカム

初めてのオフロード用製品としてPACKTALK EDGE ORVを発売。UTVやATVでのコミュニケーションにも革命を起こしました。JBLサウンドに対応し、本体の装着はマグネット式を採用。さらにヘルメットからヘッドフォンへの付け替えが簡単に行えるなど、便利な機能・特徴を備えており、オフロードでも良質なワイヤレス通信が利用できるようになっています。

2022 About Cardo初のオフロードビークル向け通信インカム

Cardo、Riser社を買収

人気のナビゲーションアプリ「RISER」を買収。コミュニケーションとナビゲーションのニーズに同時に応えるソリューションの開発が可能になりました。なお、あらゆるライダーに優れたソリューションをお届けするというCardoの使命に鑑みて、RISERは当面、現状の機能を維持する予定です。

2023 About Cardo、Riser社を買収

テクノロジの進化は止まらない

Cardo Systemsは現在、バイク向けのみならずアウトドア用途やオフロード車(ORV)向けの製品も展開しており、もはや単なるバイク用通信機器の会社とは言えなくなっています。しかし、これは当初の目標が想定する相手を、ライダーからアウトドア愛好家、さらには仕事に活用する方々へと広げた結果にすぎません。今後はRISERとともに、最先端かつ使いやすい通信・ナビゲーションシステムをお届けしていきます。私たちの歩みは、まだ始まったばかりです。今後も画期的な製品をお届けしますので、どうぞ楽しみにお待ちください。